ヴァイオリンで「朱に交われば赤くなる」!?――あなたの「耳」を守る

モバイルでは端末を横長にしてご覧ください)

(iPhoneなどで端末を横長にして画面の左側にブックマークなどの表示が出る場合は

  画面最上部のアドレスバーの左側の青くなっているブック(本)のマークのアイコンをクリックすると消えます)

 イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。

 イワモト ヴァイオリン教室では
 「正しい音程」 (正確音程
 「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
 基礎的な演奏技術を大切に指導
 一音いちおん丁寧に
 各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています

「朱に交われば赤くなる」――一度染まると元には戻らない、ヴァイオリンの誤った練習が耳を染める様子を象徴した画像

白に戻すことの難しさ

 古来より「近朱者赤(しゅにまじわればあかくなる)」と言われますが、

 ヴァイオリンの世界ほどこの言葉が残酷に響く場所はありません。

 

 私が師事し、あるいは直接薫陶を受けた世界的名奏者たち。

 ユーディ・メニューイン

 ヘンリク・シェリング

 アイザック・スターン

 彼らが例外なく持っていたもの――

 それは技術以上にヴァイオリンに対する「耳の潔癖さ」でした。

 彼らは知っていたのです

 一度「濁った響き」を身体が正解として受け入れてしまえば、

 その汚濁を拭い去るには、想像を絶する時間と苦痛を要することを。

 

 これは、あなたの音楽人生における「耳」の生存戦略の話です

 あなたの耳を「朱(誤った響き)」から守るために、

 今、何を知り、何を選択すべきか。

 

 その唯一の解答こそが、一音いちおんで物理的真実としての

 『一点』 を射抜くことです

 

 それは、世界的名奏者

 ヤッシャ・ハイフェッツ

 ミッシャ・エルマン

 ナタン・ミルシテイン

 を育成したことで知られるレオポルト・アウアー

 その高弟ニコライ・シフェルブラットから

 私も師事した歴史的名教師・鷲見三郎先生、鷲見四郎先生へと受け継がれた

 ヴァイオリン本来の奏法なのです。

 

『一点』とは「細切れの音」ではない

 ここで、ある種の疑問を抱く方がいるかもしれません。

 「一音いちおん『一点』 を射抜く」とは

 「細切れの音」を意味するのでしょうか。

 

 いいえ、それは全くの誤解です

 

 『一点』 を射抜くとは、ヴァイオリンという楽器において、

 その個体差を超えて物理的に最も美しい響きが豊かに鳴りきる『一点』 を

 峻厳に見極めること意味します。峻厳に見極められた『一点』 から

 流れ出す響きは、擦弦楽器であるヴァイオリンならではの持続音として

 紡がれ続け、次の音へと向かう自然な推進力を生み出します。

 それは、前の音から引き継いだ響きのエネルギーが「流動」となって

 音楽に生命を与えるのです

 

 そしてその『一点』 から噴出する響きのエネルギーを連続させることこそが、

 ヴァイオリンの真の響きをホールじゅうに満たす、本来奏法

 他なりません。

 

 指揮者の振る拍点が、突如として現れるのではなく

 その手前のアウフタクトから必然的に導き出されるように

 ヴァイオリン『一点』 もまた、そこにあるべくして存在する

 「必然の帰結」なのです

 

「積重難返」――「徐々に良くなる」という最大の罠

 『一点』 こそが、ヴァイオリン本来奏法の真髄です。ところが、この

 『一点』 を失わせる、最も恐ろしい罠について語らなければなりません。

 「今はまだ下手だけど、徐々に改善していこう」。

 この謙虚に見える姿勢こそが、実は最大の陥穽です

 

 「積重難返(せきちょうなんぺん)」――悪い習慣が積み重なると、

 それを元に戻すことが極めて困難になるという意味です

 

 ヴァイオリン演奏において、楽器の個体差を超えて物理的に正しく美しく

 鳴りきる『一点』 を射抜いているか、外しているか。

 そこに中間は存在しません。

 

 誤った『一点』 を外した音を、「練習」と称して何十回、何百回と

 繰り返すこと――これは上達ではありません。

 濁った音を「これが正解だ」と、知らぬ間に、あなたの脳に

 コンクリートのように流し込み固めていくことになってしまうのです

 一度固まったコンクリートを砕き、更地に戻し、そこから正しい建物を

 建て直す。その労苦は、最初から正しい設計図で建てる場合の何倍、

 何十倍にもなります。

 

 「少しずつ良くしていく」という偽りの甘い幻想を、今すぐ捨ててください。

 

 最初の一音から、物理的真実を求め続ける峻厳な姿勢――

 これこそが、実は上達への最短距離なのです

 

 学習者として常に死守すべき原則

 ■最初の一音から、妥協しない

  「なんとなく弾けた」ではなく

  「物理的に正しく鳴った」を唯一の基準とする。

 ■一音でも濁りを感じたら、『一点』 が鳴るまで追求する

  濁った音を許容することは、自分の耳の破壊である。

 ■「徐々に」という言い訳を排除する

  正しい『一点』 か、そうでないか。二択しかない。

 

 誤った音での反復練習は、上達ではなく悪習の定着なのです

 濁った音を許容するのは、練習ではなく自らの耳を破壊していくことなのです

 この厳しい真実から目を逸らしてはいけません。

 これは完璧主義ではありません。あなたの耳が生存できる唯一の途なのです

 

チューナーという名の「耳の殺戮者」

 そして、この『一点』 を聴き分けるべき耳を、完膚なきまでに破壊し尽くす

 道具があります。

 チューナーです

 

 「多くの指導者が使っているから」「便利だから」「初心者には必要だから」

 ――こうした理由でチューナーを使っていませんか?

 

 ヴァイオリン音程は、峻厳に見極めるべき『一点』 として、

 ヴァイオリン響きで導かれるものです。勘や経験で取るものでもなければ、

 チューナーに頼って取れるものでもありません。

 そしてチューナーに頼る習慣は、響きを聴き分けるべき耳の息の根を

 完全に止め、壊死させます。

 

 なぜか。

 一流の録音機材でさえ、ヴァイオリンの真の響きは収録できないからです

 

 録音技術にこだわったカラヤンでさえ、実演の響きを完全には

 収録できませんでした。コンサートホールで聴く音と録音で聴く音の違い

 ――その違いこそが響きなのです

 そしてピアノや電子チューナーは、ヴァイオリン響きに基づくもの

 ではないため、それらで正確音程取ることは不可能です

 そこには、響きとして峻厳に見極めるべき『一点』 が含まれていないのです

 

 チューナーで「正しい」とされた音程は、ヴァイオリン響きによる『一点』 

 とは限りません。『一点』 を外して「鳴らす」だけでは、混濁した音しか

 得られないのですチューナー確認した音程から始めても、そこは『一点』 

 という響きが存在しない世界なので、耳が生きられる場所はないのです

 

 仮に響きを解析できる機器があったとしても、音程の取り方習得して

 いなければ、機器に盲従し続けるだけで、自ら響きを聴き分けるべき耳が

 生きる余地は、どこにもないのです。その結果、演奏に際して、結局は

 勘と経験に頼ることになります。

 

  『一点』 を聴き分ける耳を養うことこそが、ヴァイオリン練習の本質なのです

 

「まず音を出してから」という倒錯

 「正しい音程で弾くにしても、まずはきちんと音が出せないことには始まらない」

 「音程だけ正しくても、貧弱な音では話にならない」

 ――これらの主張を、あなたも聞いたことがあるかもしれません。

 

 しかし、実は論理が逆転しています

 

 ヴァイオリンは、物理的に正しい『一点』 を射抜いた時にこそ、

 最も豊かで美しい音が響くのです『一点』 を射抜くことこそが、

 豊かな音を出す唯一の方法なのです

 

 逆に、『一点』 を外して「鳴らす」だけでは、混濁した音しか得られません。

 

 初心者であればこそ、最初の一音から『一点』 を目指すべきです

 上級者であればあるほど、常に『一点』 を峻厳に見極め続けるべきです

 

 「音程は後から」という考え方は、ヴァイオリンの本質を理解していない

 証左に他なりません。

 

「網羅」という名の幻想――エチュードは薬

 ここまで、『一点』 とは何か、そしてそれを外し続ける恐怖、

 誤った道具と倒錯した考え方について述べてきました。

 

 では、日々の練習には、耳の殺戮者はもう潜んでいないのでしょうか?

 実は、努力という名の仮面を被った、恐ろしい耳の毒殺者が存在します。

 

 「エチュード最初から最後まで何巡も弾き通せば、

  全体像が把握できて上達する」

 ――一見すると丁寧で、真面目な練習法に思えます。

 しかし、これこそが、もっとも兇惨な耳の毒殺者なのです

 

 エチュードとは、あなたの「混濁した響き」や「身体の癖」を治すための

 精密な処方薬です

 医師が患者の症状を正確に診断し、その病を治すための薬を一点に

 絞るように、優れた指導者は、学習者の「今、この時点」を救うための

 課題を選びます。

 

 「色々与えれば効果がある」として、薬棚の薬を端から順に

 すべて飲ませる医師を、あなたは信頼できるでしょうか?

 それは、もはや医師などではなく、あなたの耳を壊死させる毒殺者に他なりません。

 診断なき「網羅」は、学習者の集中力を散漫にし、注意力を破壊します。

 そして、最も恐ろしいことに――気づかぬうちに耳を死へと導くのです

 一つひとつの音に対する峻厳さを失わせ、「とにかく弾き通した」という

 達成感だけが残る。

 これは練習ではなく、耳を殺す儀式です

 

 あなた自身に問いかけてください。

 今やっている練習は、具体的に何を改善するためのものですか?

 ただ「やり遂げた」という虚しい満足感だけが残っていませんか?

 何となく指がよく動くようになったこと上達だと思っていませんか?

 

 もしそうなら、あなたの貴重な時間は、上達ではなく

 「耳の破壊」に費やされているだけなのです

 

耳の「死」を招く環境からの脱出

 もしあなたが、練習チューナーを使っているなら…

 もしあなたが、ピアノ音程を取っているなら…

 もしあなたが、名演奏の音源を繰り返し聴くこと練習だと

 教えられているなら…

 もしあなたが、音程は勘と経験でと教えられているなら…

 もしあなたが、エチュードを何回も弾き通させられているなら…

 

 もしあなたの学習環境で、そうした行為が一つでも推奨されているなら、

 その環境は『一点』 を聴き分ける耳を育てる場所ではないのです

 その環境は、いかにも微細な聴き分けをさせているようで、実は

 表面的な奏法の差異や周辺的な物ごとによる些末な変化に一喜一憂させ、

 あなたが気づかぬ間に貴重な時間と大切な耳の能力を、「音楽」という名のもとに

 底知れぬ深海で静かに奪い続ける「偽りの竜宮城」なのです

 

 あなたは閉じ込められているのではありません。そこに安住しているです

 その「居心地の良さ」こそが、真の奏法からあなたを隔絶する

 最大の桎梏であることに気づかなければなりません。

 そこで、あなたの耳は既に「朱」に染まり始め、「死」への葬列を

 歩まされているのです

 そこは、あなたの耳が死んでいく場所でしかないのです

 

 チューナーを捨てる勇気を持ってください。

 ピアノヴァイオリン音程を取ってはいけないのです

 音源は鑑賞するものであって、それを繰り返し聴いて『一点』 は

 聴こえてきません。

 ヴァイオリン音程は勘と経験で取るものではありません。

 エチュード指導者『一点』 を目指して学習者に処方する薬

 なのです

 

 ヴァイオリン響き『一点』 を見極める本来奏法を学んでください。

 それこそが、あなたの耳を守り、育てる唯一の道なのです

 

一刻も早く、決断を

 「近朱者赤」――あなたの耳は、あなたが日々触れる音によって成されます。

 「積重難返」――一度染まった耳を白紙に戻すことは、

 想像を絶する困難さです

 

 もしあなたが今、以下のような違和感を抱いているなら

 「チューナーに頼っているけど、本当にこれでいいのか」

 「名手の音程が一様に正しいのは、何か方法があるのではないか」

 「なぜ、自分の音は、美しく豊かに鳴り響かないのか」

 「自分はただ、弾き散らかしているだけではないのか」

 「このまま続けていて、本当に大丈夫なのか」

 

 その直感こそが、あなたの耳を守ろうとする最後の防衛本能です

 無視しないでください。誤魔化さないでください。

 

 『一点』 を聴き分ける耳さえ手に入れれば、運弓も、ビブラートも、

 表現も、すべては自ずと一つの響きへと収束していきます。

 一度その響きを耳が覚えた瞬間、霧が晴れるようにすべてが繋がり、

 昨日までの苦行が、心地よい響きの探求へと嘘のように変わるのです

 

 当教室には、上級者、音大生、プロ奏者、指導者の方々も通われています。

(詳しくは『初心者から音大生・演奏者まで』のページをご覧ください)

 長年の経験があっても、「何かが違う」という違和感の正体

 ――それが『一点』なのです。

 そして、その『一点』 を峻厳に見極める訓練に立ち戻った時、

 これまでの技術が突如として一つの響きへと収束し始めます。

 

 今からでも遅くはありません。

 

 最初の一音から、妥協なく『一点』 を求め続けること

 その峻厳な、しかし最も誠実な道こそが、あなたの音楽人生を

 真に豊かにする唯一の鍵です

 

 決断は、今です

「朱に交われば赤くなる」――一度染まると元には戻らない、ヴァイオリンの誤った練習が耳を染める様子を象徴した画像
「藍に交われば青くなる」――正しい響きの環境に身を置くことで、あなたの耳が本来の音色へと育まれていく様子を象徴した画像

「橙は赤か青かの岐路に立つ」――赤にも青にもまだ染まっていない、しかしどちらへも向かいうる岐路そのものを体現した色として、あなたの耳の選択を象徴した画像

          第三作・橙

          ヴァイオリンで「橙は赤か青かの岐路に立つ」!?

          ――あなたの「耳」の選択

ご希望の曜日・時間帯の空き状況は↓でも確認できます

 東京都狛江市にある美しい音色・正しい音程・伝統の奏法重視の

 「イワモト ヴァイオリン教室」

 住所(狛江教室):〒201-0003 東京都狛江市和泉本町2-31-4メイプルビル301

 営業時間    :10:30~23:30(日・月・水・木・土)

 アクセス

 生徒さんの感想(Googleへのレビュー)

「朱に交われば赤くなる」――一度染まると元には戻らない、ヴァイオリンの誤った練習が耳を染める様子を象徴した画像

各色のマークをクリックすると、関連リンクが表示されます。

【演奏の哲学】マインド・指導

(下掲のボックスでブログ(サイト)内の検索ができます)

 

 

このブログの文章・画像・その他のコンテンツを含む一切の転載をお断りいたします

 究極のヴァイオリン奏法