(モバイルでは端末を横長にしてご覧ください)
(iPhoneなどで端末を横長にして画面の左側にブックマークなどの表示が出る場合は
画面最上部のアドレスバーの左側の青くなっているブック(本)のマークのアイコンをクリックすると消えます)
イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。
イワモト ヴァイオリン教室では
「正しい音程」 (正確な音程)
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に
各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
・移動がスムーズに出来ない
今までのなんとなくのポジション移動の練習では、いつまでたってもそのままです。
〈鉄則〉と
[原則]を知って正しい練習を行えば、問題は解決し、確実に上達できます。
そこで、この記事では『クロイツェル教本』第11番の冒頭を例に、その
〈鉄則〉と
[原則]についてご紹介します。
『クロイツェル教本』第11番冒頭
下掲は、イヴァン・ガラミアン校訂のインターナショナル版『クロイツェル教本』の
第11番の冒頭部分です。
(私のサイトの『クロイツェル教本』のページにも書いたように
ガラミアン校訂譜(インターナショナル版)のフィンガリングには
初心者がヴァイオリンの基礎を体系的に学習するのには不向きな箇所も少なく
ありませんが、この冒頭部分については問題ないので、この譜面で解説します)
押さえる圧力をやや弱めたうえで、左指を弦上で滑らせて移動するというのが
ヴァイオリンのポジション移動の、絶対的な決まりとしての〈鉄則〉です。
そして、左指を弦上で滑らせて移動するという〈鉄則〉のもと、上掲の譜例では
・手のひらを「2の指で運ぶ」(2の指を軸として左手全体を支える)
・その移動で「2の指を運ぶ」(2の指を弦上で滑らせる)運指をしています。
ただし、常に最後に押さえた指だけを使うわけではなく、状況に応じて1の指や
その他の指を軸にしたり移動で使うこともあり、使う指は状況に応じて変わります。
▶「指で運ぶ」
▶「指を運ぶ」というのが、ヴァイオリンのポジション移動における[原則]であり
[2大原則]と言えます。
第3ポジションにおける〈鉄則〉
『ヴァイオリンに飛び込まない――上達に見落とされがちな3つの準備と必読書』と
『ヴァイオリンの名曲に見る伝統的な奏法 正しい音程の[壺]の実例』で紹介した
"Urstudien" (Carl Flesch)に掲載されているように
これが拠り所となり、安定したポジション移動が実現します。
これも拠り所となり、安定したポジション移動が実現します。
▶「指で運ぶ」
▶「指を運ぶ」という[2大原則]を踏襲しつつ
弦の上で指を滑らせて移動するという〈鉄則〉を厳守しても
ポジション移動を行う際は、正しい音程を目指して行われるものなので
ポジション移動をするには、正しい音程がわかっている必要があります。
では、既掲の譜例の場合は、どのような音程が正しい音程なのでしょうか?
『クロイツェル教本』の第11番冒頭部分の音程
『クロイツェル教本』の第11番の冒頭部分では
「シ」の音で弾き始め
「ラ」の音を経て
「ソ♯」の音でポジション移動して、ポジション移動した先でも同じ音程の
「ソ♯」になる必要があります。
開放弦「ラ」が共鳴する音程で取ります。
開放弦「ミ」から興した「シ」と調和させた音程で取った場合が
同様に「ソ♯」の音の音程の場合も
このように、開放弦と同名音では、開放弦の共鳴音で音程が確定されますが
それ以外の、開放弦とは異なる音程においても、響きの濃淡で音程が確定できます。
これこそが、ヴァイオリンの音程の取り方のページで書いたように
ヴァイオリンで正確な音程を取るためには、楽器から出る音の“響き”を聴き分け、
“響き”の凹凸の中から響く音を選び取るのが基本であり
ヴァイオリンの正確な音程は、その響きの中に必ず正解があるということなのです。
ヴァイオリンは正しい音程で弾くことが難しい楽器とされていますが
ヴァイオリンは正しい音程で弾かれたときに、最も美しい音を奏でる楽器なのです。
ヴァイオリン演奏を支える〈鉄則〉[原則]
『クロイツェル教本』第11番の冒頭だけでも
・ポジション移動は指を弦上で滑らせて行うという〈鉄則〉
・「2の指で運ぶ」「2の指を運ぶ」という2つの[原則]
・第3ポジション・第5ポジションの手の位置での〈鉄則〉
・それぞれの音符の音のヴァイオリンの音程の取り方
これだけのことを踏まえなければ、きちんと演奏することはできません。
ところが現代では、ヴァイオリン愛好者の急増や教育機関の多様化により、こうした
〈鉄則〉や[原則]やヴァイオリンの音程の取り方が、必ずしも学び伝えられて
いません。また、インターネットを通じた情報発信の自由化によって、本来の指導法
が見失われがちです。その結果、必ず学び踏まえるべきそうした基礎が知られず、
表面的に曲を弾き通すだけの練習をしてしまっているケースが増えています。
「曲を弾き通す」だけでは得られない基礎を学ぶ
イワモト ヴァイオリン教室では、単に曲を「通す」だけで終わらせず、必ず学び
踏まえるぺき〈鉄則〉や[原則]やヴァイオリンの音程の取り方を指導しています。
▶『クロイツェル教本』も含むあらゆる楽曲で、ヴァイオリンの演奏法の基礎を伝授
▶一般の方に加えて音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンでも、その方法を伝授
▶基礎から応用まで、一歩ずつ確かなステップで身につけられます。
今回はヴァイオリンのポジション移動における〈鉄則〉と[原則]とヴァイオリンの
音程の取り方を、『クロイツェル教本』第11番の冒頭で例示しましたが、こうした
先人達が築きあげた叡智に基づく基礎を学び重ねることで、あなたの演奏は、確実に
そして効率的に上達できます。
「曲を弾き通す」だけでは得られない、常に正しい音程で演奏できる練習方法を、
こうした指導の積み重ねで着実に身につけたい方は、イワモト ヴァイオリン教室に
ぜひお越しください。
東京都狛江市にある美しい音色・正しい音程・伝統の奏法重視の
「イワモト ヴァイオリン教室」
住所(狛江教室):〒201-0003 東京都狛江市和泉本町2-31-4メイプルビル301
営業時間 :10:30~23:30(日・月・水・木・土)
各色のマークをクリックすると、関連リンクが表示されます。
(下掲のボックスでブログ(サイト)内の検索ができます)
このブログの文章・画像・その他のコンテンツを含む一切の転載をお断りいたします
カテゴリ: 究極のヴァイオリン奏法