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イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。
イワモト ヴァイオリン教室では
「正しい音程」 (正確な音程)
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に
各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
その演奏、もっと素敵にしてみませんか?
ヴァイオリンは、旋律楽器としてメロディーを美しい音で奏でることが魅力ですが、
その旋律としての美しさを発揮できずにいる演奏が実はすごく多いのです。
この記事では、ヴァイオリンでメロディーを美しく奏でるヒントを、その冒頭の旋律
の美しさで知られるメンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調から、まさにその
冒頭部分を使って説明してみます。
それを受けて始まるソロのメロディーでも
この部分では、アウフタクトはV(アップ)、目的地においては冂(ダウン)と
することで、次につながり、次こそが目的地であることを表現しやすくなります。
「V」と「冂」によってもたらされるニュアンスと、音楽が目指す“目的地”とを
音の方向感を意識する
ここで気をつけなければいけないのが、冒頭の「シ」の音の出し方です。
次につながるように、次こそが目的地であると意識しながら奏でるなかで、
最初の「シ」の音が、不自然に大きな音や強い印象の音になってしまったり
次の八分音符の「シ」の音も、強い印象の音になることは避けなければなりません。
そして、Allegro molto appasionato と記載されていることから、この冒頭部分は
音量としてはp(ビアノ)でありながら
表情としてはappassionato(アパッショナート)として情熱的に奏でるという
実に高度な音楽表現も要求されます。
冒頭の音程を追求する
この名旋律をさらに美しくするための最重要ポイントは、なんといっても冒頭の
冒頭の「シ」の音の音程について説明する前に、まずはヴァイオリンが正しく調弦
されていることが基本となるため、調弦方法についておさらいします。
ヴァイオリンの音程の取り方のページにも書いたように、ヴァイオリンを正しく
調弦するためには、[差音]を聴きながら行います。
「シ」の音の音程
ヴァイオリンにおいて、「シ」の音の音程は正確には5種類あります。
ここでは、聴取・判別しやすい2種類の「シ」について説明します。
『ヴァイオリンのポジション移動における〈鉄則〉と[原則]』でも詳述したように
「シ」の音の音程を
開放弦「レ」と完全にオクターブ上となる「レ」と調和させた音程で取った場合と
開放弦「レ」から取った「シ」の音は、音程が低い「シ」となり、
開放弦「ミ」から取った「シ」の音は、音程が高い「シ」となります。
では、メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調の冒頭部分の「シ」の音程は
どうであるかというと、上掲の2種類のいずれとも異なる音程となります。
『メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲』で書いたように、NHK・時事新報社
音楽コンクール(後の毎日音楽コンクール、現在の日本音楽コンクール)の第1回
のコンクールでメンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調を弾いて優勝された
鷲見四郎先生は、この曲をレッスンされる際、冒頭の「シ」の音の音程の取り方だけ
で何時間にもわたり熱心に指導されていました。
それについては、ヴァイオリンの伝統的なレッスンで学ぶことができます。
さらに美しく演奏するためには、
次につながるように、次こそが目的地という意識のもとに
右手では、運弓の速度・圧力
p(ビアノ)でありながら、appassionato(アパッショナート)として
奏でることができてはじめて、「音」を「音楽」として奏でられるのです。
そうした演奏の際の様々な配慮や調整などを「揆」(はかる)と表現するなら、
音楽を奏でる「楽器」は、「楽揆」として扱われ、奏でられることで、その演奏は
生き生きと輝くものとなるのです。
伝統的な奏法を学ぶ
ヴァイオリンには、300年近い歴史に育まれたヴァイオリンの音程の取り方、
クラシック音楽の「様式」に依る「所作」などのヴァイオリンの運弓のやり方が
存在します。
それらは、伝統的な奏法として受け継がれてきましたが、
『上級奏者必見!ヴァイオリンの運弓――様式と所作で表現力を高める』ならびに
『すべてのヴァイオリニストへ捧ぐ――究極の美音と確かな演奏技術で劇的上達』
で詳述したように、伝統的な奏法は、高度で緻密であるがゆえに、現代では、
それを教えられる指導者が減少し、それに伴い、伝統的な奏法を学ぶこともまた、
ヴァイオリンという「楽器」を「楽揆」として演奏するためには、伝統的な奏法が
欠かせません。それは、文字などでは到底伝えられるものではないため、直接指導
され、学ばれることが必要になります。当教室では、こうした伝統的な奏法を丁寧
美しい旋律をより美しく、そしてその先の未来へ
伝統的な奏法に基づくヴァイオリン本来の音色を知ると、その気づきは
「さらに正確な音程を追求したい」という強い思いへと育っていきます。
そして、伝統的な奏法を学び、ヴァイオリンを正しい音程で弾けることは、
これから先も一生を通じてかけがえのない財産となるでしょう。
イワモト ヴァイオリン教室では、一般の方に加えて、音大生・演奏者・指導者の方
へのレッスンでも、ヴァイオリンの伝統的な奏法を通じて、「楽器」を「楽揆」と
して演奏し、音楽の無限の可能性を広げていけるよう、全力でサポートいたします。
美しい旋律をより美しく。
「音」を「音楽」として奏でるための第一歩を踏み出してみませんか?
東京都狛江市にある美しい音色・正しい音程・伝統の奏法重視の
「イワモト ヴァイオリン教室」
住所(狛江教室):〒201-0003 東京都狛江市和泉本町2-31-4メイプルビル301
営業時間 :10:30~23:30(日・月・水・木・土)
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カテゴリ: 究極のヴァイオリン奏法