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イワモト ヴァイオリン教室のブログへようこそ。
イワモト ヴァイオリン教室では
「正しい音程」 (正確な音程)
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に
各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。
ヴァイオリンの練習を重ねているのに、発表会やコンサート、コンクールなどの
本番になると、期待していたような演奏ができなくて悩んでいませんか?
『ヴァイオリンを重ねる――真の上達のために』でも書いたように、
効率的かつ確実な上達のためには、毎週のレッスンは欠かせません。
それでもなお、本番で思うような成果を感じられないという方に向けて、
この記事では、その問題解決のヒントをお伝えします。
ヴァイオリンの練習は彫刻・演奏は油絵で
「セルは彫刻のように、カラヤンは油絵のように音楽を創った」とは、
世界的名指揮者セルとカラヤンの両方に師事したエッシェンバッハの言葉です。
エッシェンバッハは名ピアニストとして出発し、セル、カラヤンとの出会いが
指揮者への道を開きました。欧米トップクラスのオーケストラの指揮者を歴任し、
ピアニストとしての深い音楽理解を活かした抒情性豊かな解釈で定評のある
巨匠指揮者です。
そのエッシェンバッハの言葉は、ヴァイオリンの上達にも大きなヒントになります。
ヴァイオリンは、「練習は彫刻・演奏は油絵で」行うことで、演奏技術を向上させ、
セル――水晶を一彫ごとに磨き上げる
帝王カラヤンも頭が上がらなかったといわれている名指揮者セル。
そのセルが「現代オーケストラ芸術の奇跡」とまで言われるほどに猛特訓した
クリーヴランド管弦楽団とともに1970年に行った、最初で最後(最期)の
来日公演で、東京公演のチケットが手に入らず、大阪公演を聴きに行きました。
それは、岡本太郎の「太陽の塔」で象徴される第一回大阪万博の年であり、
奇しくも今年2025年は第二回大阪万博が開催されており、あの時から
55年という歳月が流れています。
その大阪での演奏は、子ども心にも衝撃でした。
評論家の吉田秀和氏は「青磁のよう」と評されていましたが、まるで水晶の一枚板
のように透明で一体化されたアンサンブルと響きの透徹ぶりに驚嘆したことを、
今でもはっきりと覚えています。その透徹なアンサンブルは、まさに透明な水晶を
一彫りひとほりごとに磨き上げ、完璧な透明度を追求していく光景のようであり、
その透明さは、今日遺されているセルのどの録音でもその片鱗さえ聴くことが
できないほどのものでした。
カラヤン――油絵で一塗りずつ色を重ねる
1981年にNHKホールで行われたカラヤン/ベルリン・フィルの演奏会。
そこで、私は“響き”の真の意味を最も強烈に体験しました。眩暈がするくらいに
美しいその音は、あれほどレコーディングにこだわったカラヤン氏でさえ、録音
には収めきれていません。
その後、カラヤン氏のリハーサル見学や録音に参加させていただいたなかで、特に
印象的だったことは、常に演奏技術上の不自然さを排除し、1フレーズ、時には
1音ごとに、その場に相応しい響きとなるよう音楽を追求していたことでした。
それはまさに、油絵で一塗りひとぬりごとに色を重ねていく光景の如くでした。
(詳細は『カラヤン録音参加経験者が教える『本当に評価されるヴァイオリン演奏』
3つの要素』)
歴史的名教師――鷲見三郎・四郎先生に学ぶ
「セルは彫刻のように、カラヤンは油絵のように音楽を創った」という言葉にある
二人の巨匠と同じ音楽創りのアプローチをされていたのが、ヴァイオリンの歴史的
私を鷲見三郎・四郎先生に紹介してくださった平野正雄先生は、三郎先生が年上、
四郎先生が年下であることから「基礎はスミさん、演奏はスミくん」とおっしゃって
いました。基礎訓練は三郎先生、さらなる指導は四郎先生という意味ですが、
日頃は徹底して基礎練習を指導し、コンクールの曲目が決まると、日頃の基礎訓練を
踏まえ、ひたすらにコンクールの曲目の指導だけを行い、確実な成果につなげる。
その取り組みはまさに、「練習は彫刻・演奏は油絵で」行うことでした。
彫刻的練習
ヴァイオリンにおける「彫刻的練習」は、一音いちおんに対して正しい動作を行い
正確な音程を追求することといえます。
ヴァイオリンの音程の取り方にもあるように、ヴァイオリンは“響き”によって音程を
判断し、正しい音程で弾かれた際に、最も美しい音が最もよく響きます。普段の練習
から、一音いちおんの響きに丁寧に耳を傾け、基礎的な精度を徹底的に磨くことで、
実際の演奏の場面で実力を発揮するための土台作りができます。
この一音いちおんへの集中した取り組みは、まさに彫刻家が一彫りひとほりにより
油絵的演奏
一方、カラヤンの油絵のように一塗りごとに色を重ねていく演奏。
ヴァイオリンにおける「油絵的演奏」とは、彫刻的練習で培った確実な技術基盤の
上に、一音いちおんで豊かな“響き”を奏で、「音」を「音楽」にすることです。
カラヤンがリハーサルで1フレーズ、時には1音ごとに、その場に相応しい響きと
なるよう追求していたように、油絵的演奏では基礎的な正確さを前提として、
そこに、より一層自然で豊かな“響き”を求めていきます。これは、油彩画家が下地と
なるデッサンの上に、一塗りひとぬりごとに色を重ね、深みのある作品を創り上げて
いく過程と同じです。
ヴァイオリンでは、正確な運指と運弓という「下地」の上に、フレージング、
ダイナミクス、音色の変化を重ねることで「音」が「音楽」となり、聴く人の
心に響く音楽を創造できます。コンクール指導の際、鷲見三郎・四郎両先生は、
一音いちおんに対しての表現を豊かに響かせ重ねることを実践されていました。
彫刻的練習なくしては実現できない、この豊かな表現の積み重ねこそが、
これであなたの演奏も劇的に変わる!
イワモト ヴァイオリン教室では、鷲見三郎・四郎両先生から学んだ
「彫刻的練習」と「油絵的演奏」に基づくレッスンを行っています。
まず、「彫刻的練習」により、ヴァイオリン演奏の基盤を作ります。
スケールだけでなく、左手と右手の基礎練習、エチュード、課題曲のすべての音に
おいて、一音いちおんの"響き"に丁寧に耳を傾け、基礎力を磨いていきます。
次に、「油絵的演奏」がその上に加わります。
「彫刻的練習」で培った一音いちおんに対して、表現方法を豊かに響かせ重ね、
「音」を「音楽」にすることを学んでいきます。
当教室では、一般の方に加えて、音大生・演奏者・指導者の方へのレッスンも行って
おり、定期試験、コンクール、オーディション、各種演奏会などに向けた指導を行う
こともありますが、その目的は違っても、すべてのレッスンに求められるものは、
「彫刻的な練習」を基盤とした「油絵的な演奏」であることには変わりありません。
日頃から、ヴァイオリンの練習と指導のいずれにおいても、この2つの取り組みを
継続して行うことが、順調に上達し続けることにつながり、その成果は、本番での
結果につながるレッスンで広がる未来
この「練習は彫刻・演奏は油絵で」取り組むことで、思うような演奏ができる
ようになるだけでなく、一音いちおんが、より一層確実に奏でられるようになり、
それによって得られた豊かな響きが、美しい音色の"美音"として、空間に"響音"を
生じさせ、ホール全体をヴァイオリン本来の豊かで美しい音で満たすこともできる
のです。
以下のような声をいただいています。
「退屈だった基礎練習が響きを意識するようになってから楽しくなりました」
「コンクールで思うような成果が得られなかったのが、入賞することができた」
「特別レッスンを受けてから、コンサートでの表現力が格段に向上しました」
当教室は、ご自身の音楽的表現をさらに高めたい方、確実な結果を得たい方、
音楽活動の幅を広げたい方などから特に選ばれています。
よろしければこちらの記事もご覧ください。
東京都狛江市にある美しい音色・正しい音程・伝統の奏法重視の
「イワモト ヴァイオリン教室」
住所(狛江教室):〒201-0003 東京都狛江市和泉本町2-31-4メイプルビル301
営業時間 :10:30~23:30(日・月・水・木・土)
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カテゴリ: 究極のヴァイオリン奏法